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日本料理を戴くときの心得

先日、本格的な日本料理を提供しながらも気軽に訪れることのできるお料理屋さんへ行って参りました。
季節の旬と地場の素材を大切に、ひとつひとつ手の込んだお料理を出してくれるお店です。
今回も前菜の盛り合わせに紫陽花の花が添えられていたり、夏を先取るエゴや枝豆など季節感たっぷりのお領地が並びました。

当たり前のことかもしれませんが、お料理が運ばれる度に説明をして頂きます。
作った方の感性や思いが入ったものですので、きちんとその説明には耳を傾けます。
戴くペースは遅すぎず早すぎず。同席の人のペースも見ながら、お店の方もリズム良く出せるようなペースで戴きます。お店はお客の食事の進み具合を見ながら次のお料理の準備に入ります。お店の都合で次から次へとお料理が運ばれてきたり、いつまでも来なかったりでは残念な印象ですね。
お皿を下げてもらうときは「美味しかったです」「ご馳走さま」「ありがとうございます」など一言を添えるとサービスをするほうも嬉しいものです。ちなみに、空いたお皿を重ねるのはNGです。気を利かせたつもりでも、器が傷む恐れがありますのでお皿は重ねず、そのまま置いておいて構いません。ご飯とデザートでコースは終わります。お茶など戴いて一息ついたらお会計を頼みます。帰るときにもう一度「ご馳走様でした」「とても美味しかったです」と添えると良いでしょう。印象に残ったお料理について聞いてみるのも板前さんのこだわりや面白いお話が聞けるきっかけになるかもしれません。そういうコミュニケーションが食事以外の楽しみも広げてくれます。

和食の場合、靴を脱いで座敷にあがることが多いと思います。この季節、裸足でサンダルといったファッションでそのまま部屋に入るというのはNGです。最低ストッキングの着用、裸足であれば玄関で靴下を履きます。靴下は白いものを用意して下さい。裸足であがらないようにしましょう。
また、テーブルに汁をこぼしたときにお絞りで拭くのはダメです。お絞りは手を拭くものです。そういう時に備えて懐紙を持っていると便利です。懐紙でサッと拭いてください。大量にこぼした時は遠慮なく店員さんに台拭きを持ってきてもらいましょう。
割り箸は先の方を使うようにして、使い終わったとき上の方まで汚れていたり口紅が付いていたりするのは見苦しく、そのまま置いていくのはちょっと恥ずかしいものです。

まだまだ気配りのポイントはありますが、今回はここまで。
日本料理は家庭料理でもあり、とても身近なものです。食べ方に育ちの良さや躾が表れます。大人として恥ずかしくないマナーを身につけておくのは常識です。もし自信がないということでしたら、迷っていないですぐに当ウィルハウスのマナークラスにお越し下さい!

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日本文化に誇りを持って頂きたい!
マナーだけでなく、和の歳時記や文化について学習するコースもあります。
まずは入学前無料カウンセリングのご予約をお気軽に!
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投稿日: 2014年7月9日 カテゴリー: マナー

普段は「関係ない」と思っていても、突然来る「あなたのマナー力」が試される時~葬儀。

葬儀ってしょっちゅうあるものではないですし、普段の生活の中では全く関係の無い存在かもしれません。
でも、私たちの人生の中で「ゼロ」ではありませんよね。生きている間に一度も葬儀に参列することが無いなんてことはありえません。そんな、遠い存在だけどいつか必ず経験をする「葬儀」のマナー。今回は服装について。

梅雨にも関わらず毎日暑い日が続く新潟ですが、当然真夏にも葬儀はあります。そんなあっつい真夏の葬儀に参列しなければならなくなったときの服装です。

男性のスタイルは他の季節と変わりません。ただ、生地が夏物になるだけです。長袖に上着着用。暑いですがこれがマナーです。もし、どうしても暑さを我慢できないのであればワイシャツを半袖にしても構いませんが上着は脱がないで下さい。逆に、長袖シャツなら待ち時間などは上着を脱いでも構わないので、どちらが良いかはご自身の判断です。

女性も男性と同じく基本、長袖着用です。女性の場合はデザインのバリエーションが豊富で袖の長さ、襟ぐりの大きさ、スカート丈など選択肢が多く悩んでしまいますが、夏用パターンとしては2つあります。1つ目は長袖~5分袖のワンピース。肘が見える長さや半袖はNGです。2つ目は半袖のワンピースに長袖の上着を着用。待ち時間などは上着を脱いでいても構いません。ただし半袖と言っても肘上~肩と肘の中間位までの長さは必要です。二の腕が丸見え、ましてやノースリーブは論外です。襟ぐりの開き方、スカート丈も夏だからと言って露出を多くして良い訳ではありません。またシースルーやレースは透けて涼しげに見えるので夏向きに思えますがこれもNGです。肌が透けて見えるような生地はマナー違反です。
他にもNGなものがありますので簡単にまとめてみます。

スーツのような喪服の場合のシャツは男性と違い女性の場合、白は着ません。シャツも黒かダークグレーを着用して下さい。

黒でも光沢のある生地、ニットのようにカジュアルな生地、生地の地模様や織模様が極端に目立つものはNG。

生地にキラキラ光る装飾がされていたり、スパンコールやストーンなどが付いている服はダメ。

爪先やかかとが見える靴、ミュール、サンダルはふさわしくない。更に、ヒール高が3センチくらいのものを選ぶこと。ハイヒール、ぺったんこ靴はどちらもNG。

アクセサリーは真珠のピアス(イヤリング)とネックレスのみ。色は白か黒。ピンクパールはダメ。指輪で許されるのは結婚指輪のみ。

バック、靴ともエナメル、爬虫類、オーストリッチ素材はNG。金具も一切付いていないものを選ぶ。
傘も骨以外は黒一色で華やかな装飾の無いものを選ぶ。

ハンカチは無地の黒か白。

細かな注意はまだありますし、男性向けのポイントもまだまだあります。
ただ長くなりますし、今回は特に「夏の服装」を中心にご紹介ということでこのあたりで締めます。
地域によって異なるルールがあるかもしれません。
ご近所の先輩や葬儀社の方、スーツ販売店の方にも疑問があったら聞いてみると良いでしょう。
弔事は突然知らせが来るものです。連絡があってからではなく、普段から少しずつ勉強をしておくと良いと思います。

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6月28日ウィルハウスがお手伝いをしている新潟和学のイベントがありました。4月に開催した陶芸&味噌作り体験イベントで作成した器が仕上がり、それを持ち寄って飲み会を開催。それぞれが手作りしたマイぐい呑みで味わうお酒は格別。新鮮な魚介や旬の素材を使った郷土料理も堪能。とても賑やかで和やかで楽しい会でした。第2段のリクエストも多い陶芸&味噌作り体験。次回も楽しみです。
新潟和学 http://wagaku.jimdo.com/

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投稿日: 2014年7月2日 カテゴリー: マナー

食事マナーって気になりますよね。今回はお箸について意外と知られていないマナー。

デート中に思わずドン引きしてしまう異性のNG食事マナーについてぐるなびが調べたランキングがあります。あなたはどんな内容が入っているか想像できますか?

3位はお箸の持ち方が変。
大人としてみっともない、といった印象を与えてしまいますね。がっかり度がかなり高いポイントです。一緒にいるのが恥ずかしい、とさえ思ってしまう人も。
子供の頃からの躾の基本ですから、お箸の持ち方が悪いと他の点においてもきちんとした躾を受けてこなかったのかな~と勘ぐってしまいそう。

2位は口に食べ物が入ったまま話をする。
口の中のものが見えてしまうと思わず汚い!と思ってしまいますし、がざつな印象も与えてしまいます。
そんな急がなくても、飲み込んでからゆっくり話してくれて構わないのですけどね。

1位はくちゃくちゃ音を立てて食べる。
気になりだしたら、会話にも食事にも集中できなくなるという方が多数。特に静かなレストランでは致命的ですね。初デートで発覚すると2度目のデートは無い場合がほとんどです。

さて、今回は3位にランクインしたお箸についてです。
普段は気にすることは無いけれど、ある日突然遭遇するあなたのマナー力を試すシーン!
その1つが、帯の付いた箸。箸の中央が小さな紙で帯のように留められている場合です。
その帯をどう外していますか?

まず覚えておいて頂きたいのは、全ての動作はお腹の前辺りでするということです。
顔の前などで堂々とするものではありません。

箸が上下になる状態で左手で箸を持ちます。上の箸を右手でスッと右に抜きます。抜いた箸と左手の箸を上下に再び重ねます。右手で2本の箸を持ち、左手で箸帯を左に抜きます。抜いた箸帯はテーブルの左端に置きます。

もし糊がしっかりとついていて箸が抜けない場合は、仕方ないので2本の箸をねじって箸帯を切ります。

いかがでしたか?
必要ないと思われるマナーでも、突然そういう場面に遭遇するものです。
少しずつでも知識を増やして、恥ずかしくない大人になりましょう。

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8月23日(土) 白山神社で新潟薪能が開催されます。
ウィルハウスがお手伝いをしている新潟和学が薪能鑑賞と美味しい食事会を企画しました。
ご興味を持たれたらぜひこちらをチェック!
https://www.facebook.com/events/240950932761172/

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投稿日: 2014年6月27日 カテゴリー: マナー

お中元の季節ですので、こちらも確認を!

贈答の季節には色々気をつけたいことがあります。
その1つが「熨斗」の使い方です。

そもそも「熨斗」とは干した貝柱を伸ばしたもので縁起物のひとつです。
ですので、熨斗が付いた熨斗紙や熨斗袋はおめでたい場合のみに利用します。
弔事に使う熨斗袋に熨斗は付いていません。

慶事用の紅白の水引には蝶々結びと結びきりの2種類があります。
蝶々結びは何度も結びなおすことができることから、何度も繰り返したいお祝いごとに使います。
一方、結びきりは一度だけのお祝いごとに使います。
ですから、お中元にはどちらを使うかはもうおわかりですね。

熨斗紙のマナーで一番失礼なことは、何も書かない「白熨斗」の状態で先方に品を渡すことです。
熨斗紙には必ず名目と名前を書きましょう。

名目は「お中元」です。そして名前は必ずフルネームで。
その際に気をつけたいことは、いくらあなたが筆自慢の達筆でも必ず楷書で書いて下さい。
崩し文字はNGです。

さて、熨斗紙を止める際に箱が小さく、後ろで熨斗紙が重なる場合、左右どちらの紙を上にして重ねるかご存知ですか?お中元の場合は右を上にしてテープで止めてください。

細かなことかもしれませんが、熨斗紙や熨斗袋については昔から守られてきているルールがあります。
日頃のお世話に対してお礼の気持ちを込めて贈るお中元です。
先方の家族構成、好み、健康状態などきちんと考慮して、心を込めて贈り物を選び、きちんとした体裁で贈ることをお忘れずに。

☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆

ウィルハウスが参加をしている「新潟和学」のイベントが7月12日に開催されます。
新潟日報メディアシップ20階で、フラ、ジャズ、マジック、アイドル、ヒーローなど盛りだくさんの、お子様から大人まで楽しめる「夕日と煌星~天空のゆかた祭」。中学生以上3,500円、小学生1,000円、幼児無料です。
お気軽にお問い合わせ&皆さまのご参加をお待ちしております。
https://www.facebook.com/events/289698357863467/

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投稿日: 2014年6月19日 カテゴリー: マナー

入梅ですが、それを越えたらすぐに夏!浴衣の季節です。

今回は浴衣について書きます。
浴衣は平安時代、湯帷子(ゆかたひら)と言って、麻で作られた単衣の着物を上層階級の人が湯浴みをするときに着用したのが始まりで、江戸時代の湯屋の発達で庶民に広まりました。

現代では外出用に用いますが、このように入浴着として使われていたことから清潔感を意識した身だしなみが大切とされます。

別名、中形(ちゅうがた)と言うのは、中形の型紙を使って藍染めをしたからです。
昔は栃木県真向地方の真向(もうか)木綿が主でしたが、今は愛知県知多地方の岡木綿が主流です。

最も、生地も染めも縫製も中国という安価な浴衣も市場に氾濫しています。
大量に必要とする旅館や温泉施設はともかくとして、自分のための一品を選ぶのであればやはり日本製にこだわりたいものです。染めの色落ちの心配やシワが多い、生地がペラペラ、体のラインにきれいに沿わないなど色々難点もあります。

その点、日本で染めたものが色落ちすることはまずありえませんし、生地のしなやかさもまるで違います。それに何と言っても手縫いの温かさは格別。浴衣なのにミシンの縫い目が見えるのはちょっとガッカリですね。

色は断然、藍、白が多いようですが、黒はすっきりオトナっぽく、紫は上品、水色は涼しげな印象で、人気があります。

柄は季節感と縁起ものという点から定番の菖蒲、蝶、撫子、トンボ、朝顔が一般的です。
季節が合いませんが桜や椿、ボタンも良しとされます。
バラは現代柄としてもう定着してしまったようですね。ただ、あまり季節がずれている柄やドクロのような奇抜な柄、トランプのような洋柄は個人的にはどうかな、と思います。

着こなしは、冒頭で記したように清潔感が大切です。同時に涼しさも感じさせることも必要ですね。
ですので、あまり過剰に装飾をしたり、ヘアスタイルがスッキリしていなかったり、お化粧が濃かったりするとチグハグな印象になってしまいます。

もちろん浴衣を着たときの所作は普段の洋服のときとは異なります。歩き方、裾や袂の扱い、姿勢、立ったり座ったり…自信の無い方は当ウィルハウスの着物コースでご相談くださいね。

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7月12日(土)18時より新潟日報メディアシップ20階そらの広場で新潟和学主催「夕日と煌(きら)星~天空のゆかた祭」を開催いたします。お一人でフラリ、お友達同士、カップルはもちろん、ご家族で楽しんでいただけるとっても楽しいお祭りです。フラダンスやマジックなどの出し物、トッキッキにも会えます。もちろん美味しいお料理もご用意してお待ちしております。ぜひ振るってご参加下さい!
https://www.facebook.com/events/289698357863467/

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